しもつかれ、ご存知ですか?
栃木県民の方はきっとみんな知ってるしもつかれ。
私は知りませんでした。
栃木県で有名な食べ物だってことは知っていました。
たまにその言葉を聞いては、お店で見かけては、ずっと「これはいったいどんなものなのだろう?」って思っていました。
お店では、お惣菜として容器に入って売られていたり、袋にそのまま入っていたり…。
透明なパッケージなので中身が見えるのですが、見た目が、その、かなり衝撃的でして…。
正直に言って、全く美味しそうには見えません。
栃木県民の方にしもつかれについて聞くと、ほぼほぼ(今のところ100%)微妙な顔をします。
気になるなら買って食べてみればいいじゃん、と思いますよね。
本当にそのとおりなんですが、何も知らずに気軽に手を出すことができない見た目と雰囲気なんですよ…。
味も、食感も全く想像できません。美味しくなさそうなのに、お店によく売っている。なんとも不思議な存在、しもつかれ。
栃木県民となってから、気にはなりつつも食べずに暮らしてきた私に、これぞというイベントの情報が入ってきました!
その名も「しもつかれ博 –SHIMOTSUKARE EXPO– 」!!!
栃木の郷土料理「しもつかれ」を世界に誇れる郷土食としてアップデートするために活動している「しもつかれブランド会議」さんが主催するこのイベント。そしてここで私は、しもつかれが栃木の郷土料理ということを知る。なるほど、郷土料理…。
ケータリングに、LIVEにディスカッション…?なんとも盛りだくさんなイベントなのですが…しもつかれのこと何ひとつ知らない勢の私が目指すは…しもつかれ調理実演&試食会!!
行ってきました!
とうとうしもつかれとの出会い…。ドキドキしてきました。
独特の匂いに室内は満ちています。マスク越しでもわかります。これがしもつかれ…。
本日の主役・しもつかれの作り方をもらい、着席して待ちます。
時間となり、MCの方と講師の先生が前に立ち、お話ししながらしもつかれの調理実演スタートです!
郷土料理研究家の髙橋久美子先生とアシスタント2名、MCの野澤朋代さんで実演を進めていきます。
実演中も、しもつかれについてのさまざまなことが語られて、とても興味深く楽しい時間でした。
今回の調理実演で分かったことは、しもつかれに正解はないという事。
しもつかれは、今から千年以上前の鎌倉時代から作られ、受け継がれてきた伝統の料理。
それまで捨ててしまっていた、鮭の頭、大根の残り、大豆の残り、酒粕、余っていた食材を全部混ぜて煮たら美味しかった。
余り物を使って作る料理だから、ベースになる材料はあれど、家庭によって異なり、作り方も異なる。
出来立てが好きなひともいれば、常温派の人、冷たくする人、冷凍する人それまでも人それぞれ。
全部お鍋に入れちゃって煮込んで、簡単にやろうとしたら本当に簡単にできちゃうし、材料ごとに適切な下処理をして手間暇かけてつくる楽しさもある。
そしてそれがしもつかれという料理、だということ。
みんな違ってみんないい!いや~しもつかれって、めちゃくちゃサステナブル!!!
初めて食べたしもつかれはとっても優しい味がして、想像つかなかったけど、思ってたものとは全然違って、MCの野田さんが言っていた、「ギャップ郷土料理」って言葉がしっくりきました。
また、2月最初の午の日である、初午にお赤飯としもつかれを稲荷神社にお供えをする行事食でもあるそう。しもつかれ、いろんな情報でてくる…奥深。
老若男女問わずたくさんの人が来ていて、会場のあちこちから「しもつかれのイメージが変わった!」っていう声が聞こえてきたイベントでした。
「しもつかれ博」は2023年2月5日~11日まで行われる「しもつかれウィーク」というイベントのプレイベントだったみたい。
「しもつかれウィーク」とは、しもつかれの新たな楽しみ方を体感する一週間。
栃木をめぐる「分散型イベント」とのこと。詳細は下記のホームページをご確認ください。
気になっていた「しもつかれ」は、めちゃくちゃサステナブルな郷土料理でした。
これから始まるしもつかれウィーク、ぜひチェックしてみてくださいね!