【無農薬栽培】栃木県産和紅茶「那須野紅茶」想いを継ぐ烏山製茶工場の物語

烏山製茶工場_アイキャッチ

無農薬・完全国産・希少価値の高い和紅茶を求める方へオススメしたいのが、栃木県那須烏山市の「烏山製茶工場」が手がける安心安全な和紅茶「那須野紅茶」です。その魅力と、創業者の遺志を継いで一人奮闘する二代目の姿をご紹介します。

国産100% 無農薬の和紅茶

日本の紅茶市場は、なんと99%以上が輸入品という現実をご存じでしょうか。その中で無農薬の国産100%茶葉を使用した和紅茶は、極めて希少な存在です。

烏山製茶工場_茶畑

栃木県那須烏山市の「烏山製茶工場」では、化学肥料や農薬を一切使わす無農薬栽培にこだわった茶葉から、体にやさしい高品質な和紅茶を生産しています。海外産紅茶にはない日本独自の繊細な風味と、優しい口当たりが特徴の和紅茶です。

烏山製茶工場の歴史と想い

那須烏山市に拠点を構える「烏山製茶工場」は、創業者・清水敬一さんと息子の和行さんによって守られてきている家族経営の製茶工場です。1997年に地元産茶葉を使った紅茶製造に着手し、1999年から「那須野紅茶」の本格的な販売を開始しました。

烏山製茶工場_那須野紅茶とほうじ紅茶
烏山製茶工場の商品 とちぎ生まれのほうじ紅茶(左)と那須野紅茶(右)

創業者の遺志を継ぐ二代目の挑戦

悲しいお知らせとして、創業者の清水敬一さんとその奥様であるユキ子さんが昨年、相次いで他界されました。現在は二代目となる息子の和行さんが一人で工場を守り、両親から受け継いだ技術と想いを胸に、栃木の和紅茶の伝統を懸命に継承しています。

下野新聞(1999年7月10日)の記事には、清水敬一さんが「地域の特産品として、町おこしにもつながってくれれば」と語っていた言葉が残されています。

烏山製茶工場物語 新聞記事
下野新聞(1999年7月10日)
烏山製茶工場物語 新聞記事2
日本経済流通新聞(1999年8月28日)

また、日本経済流通新聞(1999年8月28日)では、「茶の生産農家も減る一方、製茶の需要も落ち込み、一時は工場をたたもうかとも考えた」と苦労を明かしながらも、心機一転して紅茶づくりに挑戦した様子が伝えられています。そしてこの困難な時期に、長男の和行さんが後継者として名乗りを上げたことが、工場存続の大きな支えとなりました。そして今、両親の遺志を継いだ和行さんは、一人で栽培から製造、販売までを担い、栃木の誇る無農薬和紅茶の灯を守り続けています。

無農薬栽培へのこだわり

烏山製茶工場の最大の特徴は、徹底した無農薬栽培へのこだわりです。

烏山製茶工場_新茶を摘む清水和行さん

清水さん親子が掲げてきたコンセプトは「栃木の気候風土に合った紅茶づくり」と「雑味のない優しい味わいの紅茶づくり」。主に使用しているのは「やぶきた」という品種の茶葉。本来は緑茶用として知られるこの品種を、栃木の土壌と気候の中で丁寧に育てることで、紅茶に適した特性を引き出すことに成功しています。

新茶摘みの際、実際に見た茶畑では、周囲の自然と調和した栽培方法が印象的でした。化学農薬に頼らず、自然の力を活かした農法で茶樹を育てる姿勢は、環境にも人にも優しい持続可能な農業の模範といえるでしょう。
無農薬栽培による茶葉は、化学物質の心配がなく、自然本来の風味が活きています。手間と時間をかけた丁寧な栽培と製茶工程により、雑味やえぐみのない、体に優しい紅茶が生まれるのです。

無農薬の和紅茶「那須野紅茶」の特徴と味わい

烏山製茶工場が手がける、無農薬栽培の茶葉で作られた「那須野紅茶」は、一般的な輸入紅茶とは一線を画す味わいが特徴です。

烏山製茶工場_那須野紅茶

那須野紅茶は爽やかでフルーティーな香りと、まろやかな甘みとすっきりとした後味、雑味やえぐみがなく、渋みが少ない優しい口当たりの和紅茶です。また、無農薬栽培による安心で安全な品質という点は特筆すべきポイントです。

一番茶だけでなく、二番茶、三番茶も無駄なく活用することで、季節ごとに異なる風味を楽しめるのも魅力です。市販の輸入紅茶に慣れた方にとっては、自然本来の風味を楽しめる新しい紅茶体験になることでしょう。
和行さんによれば、「一番茶は香りが高く爽やかな味わい、二番茶は味わいが深く丸みがある、三番茶は渋みが特徴」とのこと。季節によって変わる和紅茶の表情を楽しむのも、国産紅茶ならではの楽しみ方です。

知られざる栃木県と紅茶の深い関係

実は栃木県と紅茶には深い関係があります。宇都宮市は2008年〜2010年の調査で、1世帯当たりの紅茶消費量が全国1位になったことがあるのです。県庁所在地と政令都市を対象にした調査でのランキングですが、このことからも栃木県民の紅茶への愛着がうかがえます。
烏山製茶工場の技術は京都府南山城村の茶農家にも伝えられ、2011年には「南山城紅茶プロジェクト」の指導役として清水さん親子が招かれました。このように、清水家の紅茶づくりの技術と情熱は、日本各地の和紅茶文化にも貢献しています。

希少な無農薬和紅茶の購入方法

お店で購入

栃木県内の道の駅やスーパー、農産物直売所などで販売されています。栃木県を訪れた際には、地元産の無農薬和紅茶をお土産として購入してみてはいかがでしょうか。

オンラインショップ

遠方にお住まいの方は、公式のオンラインショップから購入ができます。
※現在新茶の販売準備中、2025年6月下旬から再販予定

まとめ:創業者の想いを継ぐ無農薬和紅茶

栃木県那須烏山市の烏山製茶工場が作る「那須野紅茶」は、完全無農薬栽培にこだわった安心・安全な和紅茶です。創業者・清水敬一さんとその奥様の遺志を継ぎ、現在は息子の和行さんが一人で伝統と技術を守り続けています。

烏山製茶工場_二代目清水和行さん

国産紅茶の生産量がわずか1%未満という中、栃木県から生まれた無農薬和紅茶の魅力をぜひ一度、ご自身で体験してみてください。創業者の想いと二代目の情熱が込められた「那須野紅茶」は、あなたの紅茶体験を豊かにしてくれることでしょう。一杯の紅茶の中に詰まった想いと歴史を感じながら、ぜひ栃木の誇る無農薬和紅茶をお楽しみください。